郡上おどりとは?
郡上おどりは、岐阜県の郡上市(ぐじょうし)で行われるお祭りで踊られます。郡上市は、小京都「郡上八幡」や白山信仰の地として有名で、7月中旬から9月上旬にかけて33夜にわたって踊られます。
郡上おどりは、日本一のロングランの盆おどりで、会場はひと晩で交代。ひと夏で市街地を一巡し、城下の町並みの中や辻の広場で踊る日もあれば、昔ながらに神社の境内が会場になる日もあります。
そのため、この町に残る伝統や風習を垣間見ることができます。
「郡上の八幡出てゆく時は、雨も降らぬに袖しぼる」 の歌詞で知られる郡上おどりは400年にわたって城下町郡上八幡で歌い踊り続けられてきたもので、
江戸時代に城主が士農工商の融和を図るために「盆の4日間は身分の隔てなく無礼講で踊るがよい。」と奨励しました。
そんな歴史背景から郡上おどりは誰もが、つまり観光客も地元の人もひとつ輪になって踊るという楽しさがあり、
郡上おどりは「見るおどり」ではなく「踊るおどり」と言われるのです。
令和との関係は?
さて、平成から令和に移り変わる瞬間に踊られた『郡上おどり』ですが、何か令和との関係があったのでしょうか。
ズバリ、特にありませんでした!
令和を特別にお祝いするために、企画・開催されたようですね。
『郡上おどり保存会』のメンバーの方は、「今回は特別な郡上おどり。400年続く伝統を令和時代にも守り継いでいく決意を表して踊りを締めくくりたい」と話していたようで、
郡上市や踊りを守りたい人々の「地域の活性化につなげたい」という熱い思いが込められているのかなと思いました。
今回の特別な『郡上おどり』では、最終曲である「まつさか」を新元号お祝いバージョンに改め、その替え歌が披露されました。
郡上おどりの情報
2019年の郡上おどりの日時は?
2019年は、7月13日(土)から9月7日(土)に開催されます。クライマックスの徹夜おどりは、8月13,14,15,16日の4日間。
開催時間は、夜8時から10時半(土曜日は11時まで)。雨天決行ですが、台風などだと中止となります。
服装や踊りは?
決まりはありませんが、ほとんどの人が浴衣です。あと、下駄もおすすめです。下駄を鳴らす音が踊りの調子を高めるのが郡上おどりの特徴です。
街には、浴衣をレンタルできる呉服屋や下駄屋もあります。ので、旅の記念に下駄屋さんで自分にぴったりの下駄を手に入れるのも面白そうですね♬
踊りは、全10種類。多いですね!それぞれの踊りの特徴を考え抜いた曲順で、徹夜で踊っても平気なように出来ています。
豆知識★
おどりが上手いと免許状がもらえる
ー郡上おどり保存会から免許状が公布されます。公正さと品格の維持から審査による厳正公布のみで、ひと晩に公布されるその人数は秘密だそうです。会場で毎晩10時ごろになるとその日の課題曲が屋形に表示され審査スタートです!
海外でも公演されたことがある
ー平成2年にアメリカ合衆国ロサンゼルス・フェスティバルで海外初公演!その後、平成20年6月にもカナダ・トロントで日加修好80周年を記念して「郡上踊りinトロント」が開催されました。
周辺の観光情報
郡上八幡城
郡上八幡城は、戦国時代末期の永禄2年(1559)遠藤盛数によって砦が築かれた日本最古の木造再建城です。
城郭一帯の石垣すべてが県の史跡に指定され、天守閣は市の有形文化財に指定されています。
桜や紅葉、冬の雪化粧など四季折々楽しめるため、人気の観光スポットとなっています。
【基本情報】
入場料金:大人310円 子供150円(20名以上の団体は割引あり)
開場時間:9時から4時30分(夏季は6時まで)
宗祇水(別名白雲水)
宗祇水は、環境省が選定した「日本名水百選」の第1号に指定されたことで有名になった湧水です。
大きな蔵屋敷や石畳の坂道に囲まれており、風情ある街の風景も一緒に楽しめますよ。
城下町の家並み(職人町、鍛冶屋町)
職人町、鍛冶屋町は、国の重要伝統的建造物保存地区の選定を受けた歴史風致地域です。
江戸時代に、庶民の町としてたくさんの民家が軒を連ねていたエリアで、今でも通りのあちこちにそのおもかげを見ることができます。観光向けに整備された町並みではなく、普段のままの町の暮らしをみることができます。
食品サンプル体験
ここ郡上市は、食品サンプルの発祥の地であり今でも全国生産の7割を誇っています。
市内には、業界最大手の岩崎模型の「サンプルビレッジいわさき」や古い民家を利用した「さんぷる工房」などで、食品サンプルの販売が行われており、製作体験もできます。
サンプルビレッジ•いわさき」
TEL: 0575-65-2832 ー体験予約 0575-65-3378
製作体験は800円で予約が必要です。
「さんぷる工房 」
TEL: 0575-67-1870
入場料:無料(製作体験は有料で予約が必要です。)
新元号『令和』を祝うために特別に開催された郡上おどり。中継がきっかけで存在を知った人も多いかと思いますが、素敵なおどりや街並みが残されていることがわかりました。令和元年の2019年夏、郡上おどりに出かけてみてはいかがですか?★