2019年8月24日~25日にかけて、『24時間テレビ42』が放送されます。
24時間テレビは、福祉・障害・災害等をテーマにしたチャリティー番組ですが、近年は「つまらない」「嫌い」「うざい」という意見が多くなってきています。
その理由は、
- 「やらせ感が不快」⇒2019年の24時間テレビではEXIT兼近さんが2股していたという嘘をでっち上げましたね。ひどすぎます。
- 「マラソンがつまらない」
- 「ギャラが払われているのはおかしい」
- 「寄付の用途が不明で怪しい」
- 「人権侵害だ」
など様々です。
今回は、これらの24時時間テレビに対する不満や問題点を、過去を遡りながら検証してみました。
一体なぜ、つまらないと言われてしまうようになったのでしょうか。
24時間テレビは歴史あるチャリティー番組
24時間テレビには長い長い歴史があります。
第1回目は1978年で、テーマは『寝たきり老人にお風呂を!身障者にリフト付きバスと車椅子を!』と明確に掲げられていました。
また、司会者が寄付に対する感謝や政権への訴えを自らの言葉でスピーチする場面では、大きな感動を生み、国民の盛り上がりも最高潮に。
高校生が司会者の萩本欽一さんに「ずっと続けてよ」と直接訴えたというエピソードもあり、元々1回きりの予定だった24時間テレビの毎年放送が決まったそうです。
昔の24時間テレビと、現在(主に平成)の24時間テレビを比べての意見をまとめてみました。
- 今と違って、世界の貧困を紹介していたり、ユニセフ活動の説明や、前年度の24時間テレビ集まった募金を何に使ったか、それを活用している場面の放送があったように思います。
世界中で、食べることができずに餓死していく子供たちや、ワクチンがなくて病気で死んでいく子がいることを詳しく教えてくれたのもこの番組でした。 - 今の24時間テレビを見て、疑問を持ちます。せめて、昭和の時代の24時間テレビに戻って欲しいです。
- ウィーアーザワールドの歌もこの番組から生まれたんですよね。
マイケルジャクソンとかシンディーローパーとか、有名な歌手がボランティアで歌を作り上げていくことに感動したのを覚えています。 - 私が観はじめたころはもっと感動できたんですけどね。余計な企画を入れすぎなような気がするアスリートと対決とかいらないです。
- 私は昔はわりと好きだったんだけど、最近は見ません。何が、というわけでは無いのですが、なんだか白けてしまうんですよね。
……
このように、『以前と比べてつまらなくなった』と感じている人が多いようなのです。
テレビでなくても何でも『飽きる』という現象はつきものなので、仕方のない部分もあると思いますが、それにしても上記のような声が多かったので、番組制作・企画にも問題があるのかな…と思いました。
昔の24時間テレビ事情と比較しながら、「つまらない」と言われてしまう理由をまとめていきます。
24時間テレビがつまらない①ギャラ
まずひとつめが、出演者(芸能人)に支払われるギャラに対する不満です。
このギャラ事情というのは、あくまでも週刊誌やニュースの情報でしかないのですが、明石家さんまさんが「ギャラが出るなら出演しない」と拒否した事実もあり、金額はどうであれ支払われていると考えて良いと思います。
↑は、ギャラに対するネット上の情報です。
週刊誌「FLASH」は、「嵐は5人で5000万円のギャラ」と報じましたが、日テレ側は否定。
しかし「長時間拘束する方には場合によって謝礼を渡す」とコメントし、謝礼の存在は認めています。
「別に仕事として出演しているんだからギャラもらって良いんじゃないの?」と思う方もいらっしゃいます。
ですが、海外ではノーギャラの「完全ボランティア」が当たり前なのです。
それと比べてしまうと、普段からもたくさんお金をもらっている芸能人が、チャリティー番組でさえもお金をもらって活動するのはどうなのかなと思ってしまいます。
また、出演している障がいをもつ方はギャラが出ていないことも明らかになっています。日本全国各地で、募金箱をもって募金を呼びかけている高校生や大人も「バイト代」をもらっていません。
つまり、芸能人以外は「完全ボランティア」状態なのです。
国民が自分の時間を使って、汗を流しながら募金活動をしている裏側で、芸能人がお金をもらってテレビに出演しているのは、なんか違うと思います。
この「ギャラ事情」が明らかになってから、24時間テレビをつまらなく感じる方が急増したそうです。
- ギャラに関しては芸能人に発生するなら一緒に出演する障がい者にも支払われるべきだと思います。
- 芸能人へのギャラに関しては支払われるならせめてその何割かは寄付して欲しいな、と。
明石家さんまさんは、出演オファーしてきたテレビ側に「ノーギャラ」を提案すると断られ、「ギャラを寄付する」と提案すると「他の芸能人がもらいにくくなるから辞めてほしい」と言われ……それで出演を拒否したそうですね。
長時間拘束され、激務をこなす芸能人に謝礼が支払われるのは良いとして、お金に困っていない大御所が寄付することまでも制限するテレビ局。それはちょっと、どうなんでしょうか…
24時間テレビがつまらない②感動ポルノ
「感動ポルノ」、この言い方は少し過激かもしれませんが、たくさんの方の意見を読む中でよく使われていました。
「感動ポルノ」とは、2012年に障害者人権活動家の女性(ステラさん)が提唱した言葉で、
”障害者が障害を持っているというだけで「感動をもらった、励まされた」と言われる場面を表す”
とされています。
また、「感動ポルノ」のWikipediaには、
”「清く正しい障害者」が懸命に何かを達成しようとする場面をメディアで取り上げることがこの「感動ポルノ」とされる”
という説明もあり、NHKの『バリバラ』という番組がこの「感動ポルノ」を取り上げ、24時間テレビを名指して批判したとも記述されています。
「24時間テレビの内容がまさにこれだ」と感じる人が多いのです。他の言葉で「お涙頂戴感がすごい」などと表現する人もいます。
24時間テレビでは、障害をもつ方が「難しいんじゃないの?」という課題に果敢に取り組む姿を感動的に映し出し、涙を誘う企画が非常に多いですよね。
その企画に対して、違和感を感じることが「つまらない」と思う理由にもなっているようです。
- ガラスケースの外側からキレイな見世物になる部分だけを見せるイメージがあります。
- こういう子がいるって普通に放送すればいいのに、障害ある人に色々無茶させるのも見てられません。
- 障害・福祉のことを全て「感動」「涙」を結びつけて演出されている事、感動や涙が無ければ取り上げる意味がないかのような構成は疑問です。
- 日テレのやり方がやっぱりその場限りのお涙頂戴なんですよね。それってかえって差別にみえます。
ちなみに、昔の24時間テレビはそうでなかったそうで…
- 手塚治虫のアニメ
- チャリティーコンサート中継
- チャリティー大行進
- 若者向けの音楽ライブ
などなど、お涙頂戴ではない面白い企画が多かったようですね。
24時間テレビがつまらない③マラソン
マラソンについては、毎年毎年「必要ない」という声が増えているように感じます。
個人的には、マラソンやトライアスロン自体が好きなのであまり気になっていなかったのですが、過去にはヤラセ疑惑もあるようですね。
まずマラソンが「必要ない」という意見の理由として多いのが、「真夏に長時間長距離を走らせるのはどうなのか」ということです。
スポーツ選手のマラソンや学校の体育の授業だって、真夏を避けて行いますよね。
それをわざわざ真夏に走らせて…観ている方の気持ちにもなってくれ!と感じている人が多いようです。
24時間テレビのマラソン、感動より心配が上回る。
— マスチ (@masutie) 2019年8月21日
昔に比べて、平均気温が高くなり、熱中症などの危険性が叫ばれる世の中になったのに、毎年恒例だといって無理やり走る。
しかも、マラソンランナーはテレビ側が決めているにも関わらず「〇〇さんが走る理由」などと毎回走る理由を感動的に発表しています。これについても「ヤラセがひどい」などと批判されています。
また、第25回のマラソンランナーである西村知美さんには「ワープ疑惑」があります。
ゴールまで残り30キロと表示されていたにも関わらず、それから1時間後の中継時にはなんと10キロまで進んでいたそうで、これには視聴者も「ヤラセだ」と批判せざるを得ない状況に(笑)
(1時間で20キロはオリンピック選手並みです)
これらの理由から、マラソンが必要ない、つまらないなどの意見があがっているのです。
- とにかく誰かが救急車で運ばれる事態になる前にマラソンだけは早く打ち切って欲しいです。
- マラソンも痛み止めまで飲んで走って、ゴールしてからも次の番組へ生出演したり…。翌日も特番組んでたり…。
ん~って疑問符はつきます。 - 24時間マラソンに何の意味があるのかわかりません。
ちなみに、マラソンが始まったのは1992年(平成4年)で、それ以前は行っていませんでした。
平成になってから始まった企画なので、このマラソンをあげて「昔に比べてつまらなくなった」と表現している人もいます。
24時間テレビがつまらない④ジャニーズばっかり
これは、視聴率的に仕方のない部分もあるのかもしれませんが、私もこれには疑問をもっています。
人気のあるジャニーズなら全然良いのです。人気のある人が番組を仕切ることで社会に与える影響がちがうと思うので。ですが、「そんなに今売れてないよね?」というジャニーズが総合司会を務めたりしますよね。
何で24時間テレビっていっつもジャニーズがパーソナリティなんやろ?
別に他の人でもいいと思うけど。
実際結構前までは他の人もしてたわけやし。ジャニーズ好きでも嫌いでもないけど、いい加減飽きた。
同じようなメンバーばっかやってるやん。#24時間テレビ #ジャニーズ— 大庭まひろ (@marenyui) 2017年4月15日
また、グループとして司会を務めるだけでなく、櫻井さん・亀梨さん・小山さんという謎の3人の年もありました。
きっと、
人気があってある程度メディア露出が偏っていなくて誰でも聞いたことあって司会もそれなりに出来て…
みたいな基準で「ジャニーズしかいない」となっているのだとは思いますが、ジャニーズファンでない人達からすると「飽きたよ」という気持ちになってしまいます。
もっと、その年のドラマで活躍した俳優さんも司会者にするとか(人選は難しいかもしれませんが)工夫してもいいんじゃないかなと思いますね。
- 1回だけでいいからジャニーズ以外の24時間テレビを見たい… いや、いいんだけどさ。嫌いじゃないし。ただそろそろ飽きた..
- 24時間テレビの司会はジャニーズそろそろ飽きたから新鮮さがほしいよな。
- 司会をジャニーズにしないと視聴率下がるのかも知れないけど、それでも飽きました。
ちなみに、司会がジャニーズばかりになったのは、2003年頃からです。それ以前は、人気歌手(SPEEDやモー娘。)やお笑い芸人、女優俳優がメインパーソナリティーになることもあったのですが、2003年からは必ずジャニーズが担当しています。
24時間テレビがつまらない⑤長い
これはつまらないから長く感じる、という面もあるのかもしれませんが、
「24時間ぶっ通しでやる意味がない」と考える人が多いです。
無駄な企画を省いて面白さをギュッと濃縮させてほしいなというのは、私もよく思います。あちこちに中継をつないで(あまり進歩がなかったり面白くないことも多い)、だらだらと放送されると、みたい企画があっても「もういいや」となってしまいますよね。
また、「24時間放送するから、無駄に芸能人に負担をかけ、謝礼(ギャラ)を支払うことになるのだろう」と言う意見もありました。
たしかに、拘束時間を減らして、その分高いギャラをカットしたほうが効率が良いですよね。
- 24時間テレビは長すぎて観る気にならない。4時間位がちょうど良いと思います。
- 面白い企画がくだらない企画で薄れてしまうのがもったいない。
ちなみに、第1回の放送時間は土曜日20時~日曜日20時のぴったり24時間でした。
しかし、徐々に放送時間が長くなり(最高は1989年の31時間)、2002年以降は、土曜日18:30 から日曜日20:54の約26時間半となりました。(一部の回を除く)
その土日のゴールデンタイムを完全に潰してしまう放送時間になったことで、好きなテレビ番組と比べて「つまらない」という感想になってしまうのかもしれません。
24時間テレビがつまらない⑥募金の用途が曖昧
24時間テレビの大きな目的のひとつである「募金」。
この募金に対して不信感を募らせた結果、「番組も観なくなった、つまらないと感じるようになった」という意見がありました。
不信感が募る理由は、用途が具体的でなく、どこにいくら使われたのかわからないことです。
芸能人への高いギャラが話題になったことと相乗効果で「ギャラに使われているのでは」「番組側がもらっているのではないか」という憶測をよんでいます。
毎年、福祉車両などが障害者福祉施設等に寄贈されていますので、正しい目的で使われているのは確認できますが、すべて寄付されているのか疑問なのです。
- 出演者のギャラが高過ぎて、きちんとした所に募金が行き届いてるか怪しい
- 昔から出演者は ノーギャラとか話が出ていた けど、実際は募金からギャラが 支払れていたとも聞くし、 怪しいと思って尚更、見たいとも 思わなくなった。
以前は、番組内で昨年度の募金が何に使われたのをもっと時間をさいて紹介していたそうですが、今はほとんど募金内容に触れませんね。総額くらいです。
公表される募金の用途については昔と変わっていないそうですが、やはりギャラ問題が大きくなったことで不信感が募ったということでしょう。
24時間テレビがつまらない⑥嘘とヤラセは本当(EXIT兼近の元カノが告発)
2019年の24時間テレビでは、テレビ制作側がヤラセをしていることが明らかになりました。番組側が否定したとしても、本人たちが告発してしまったので、ほぼヤラセ確定だと思っていいでしょう。
ヤラセと言われているのは、二宮和也さんの企画「あの人に会いたくない」というコーナーでのこと。
大人気お笑い芸人のEXIT兼近さんが登場し、兼近さんの会いたくない人として、元カノのマナさんが登場しました。
番組が制作したふたりの秘話VTRでは、
『兼近が2股をして、マナさんは男性不信になった』
ということが語られたそうですが、それについてマナさんが企画終了後に「真実ではない」とYouTubeで告白したのです。
マナさんはこの告発YouTubeで、
- 兼近は優しかった。付き合っていたことはすべていい思い出。
- 兼近が2股していたことは、番組側から聞かされた。「そうだったんだ…」とそこで初めて聞いた話だった。
- でも番組に出演してみたら、兼近は「2股していない」と言っていて…きっと兼近が言ってることが本当だと思った。
と話しています。
私はこの元カノ・マナさんの言っていることが嘘だとは思えませんし、EXITの兼近さんもTwitterでこんな投稿をしているのです。
(※このツイートは現在削除されています)
そして、兼近さんの相方・EXITりんたろーさんも、この24時間テレビでの真相について、このようにツイートしています。
りんたろーさんは、兼近さんよりも歳上で兼近さんの誠実さを誰よりも知っている人なのではないでしょうか。
そんな相方のりんたろーさんも「兼近さんを信じる」というスタンスです。
これは、番組制作側が話題性のため、視聴率のために仕掛けた「嘘」「デマ」である可能性が非常に高いと言えるのではないでしょうか。
2019年の24時間テレビは、視聴率も前年比1%増で、素敵だなと思う企画もあっただけに、このでっちあげ企画はすごくすごく残念でした。
24時間テレビの必要性は?
ここまで、24時間テレビがつまらないと言われてしまう理由について詳しくまとめてみました。
いろいろな疑惑や問題点などありますが、みなさんはどう感じましたか?
私自身、24時間テレビの必要性は十分に感じています。このようなチャリティー番組がなければ福祉や障害に対する世間の目は一向に変わりませんし、24時間テレビが果たしている役目が大きいことはたしかです。
知らなかった障害を知り、苦労を知る。また純粋な子どもたちがこれらの内容に触れ、何かを感じてくれる。
それだけでも24時間テレビは存在価値があると思っています。
そして、日本でこのような意味をもつ番組は、24時間テレビしかありませんので、この番組がなくならないようにしてほしいなと思う気持ちが強いです。
だからこそ、上記6つのつまらないと感じる理由については、改善していってほしいなと思います。
急にすべてを変えるのは不可能だと思いますし、それこそ視聴者離れが一気に進んでしまう気もするので、少しずつやってもらいたいなと。
24時間テレビ改善案!
素人の私なりに、みなさんの疑問や不信感を払拭し、再び多くの人が視聴し応援してくれるような番組にするために、どんな方法があるのか考えてみました。
- ギャラについては、いらないという人には出さない。ギャラの寄付も認める
- 涙を誘う手紙発表や無理な課題へのチャレンジ企画を減らす。福祉や災害の実情を伝える時間を増やす。
- マラソンは一人で走る時間を減らす。聖火リレーのように「みんなで繋ぐ」ことに意味をもたせる
- ジャニーズはほどほどに。人気俳優や他のアーティストを起用する
- できることなら、6時間くらいにおさめる!リレーするなら24時間ぴったりにする
- 寄付用途は番組内で詳細に紹介する。寄付した人が「してよかった」と思えるようにする。
根拠もなにもないですが、すこしでも多くの人が観てくれる番組になるよう願いを込めて……
まとめ
今回は、24時時間テレビに対する不満や問題点を、過去を遡りながら検証してみました。
つまらないと言われてしまうようになったのは、2002年頃からの風潮だと思われますね。
その頃から、放送時間が長くなり、マラソンのヤラセ疑惑も浮上し、ジャニーズ司会が定番となりました。
つまらないと言われてしまう理由1~6が少しでもなくなるように、少しずつ番組内容を変えていってもらいたいなと思います。
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